応援しなくちゃのつもりが…

アップルパイ(元出版社営業/神戸市)

ヒントブックス20周年おめでとうございます。
そのなかで、私は、かれこれ15年のおつきあいになるでしょうか。

最初に、「ヒントブックス」の名前を聞いたのは、東京から出張してきた某出版社の営業の人からでした。「東販(JR神戸駅近くにある本の問屋。今では「トーハン」に名称変更)に行ったら、明石のヒントブックスの人と会って、”ケニヤ紅茶”っていうのをもらったんだ」といたく喜んでいて、私は、「本屋? 紅茶?? なんで?」と思ったのを、覚えています。

その直後ぐらいに今度は友人から、『食めくり』を紹介され、「ヒントブックスで注文したのよ」ということで、あらら?と興味がわき、明石のお宅に連れて行ってもらったのが、きっかけでした。

当時私は、その某出版社の営業アルバイトをしていて、仕事柄たくさんの本屋を知っていたし、結婚前は本屋で働いていたので、出版流通業界の内情は普通の人よりも詳しかったのですが、《店を持たない本屋さん》が可能であるとは信じられませんでした。まるで、ヨットなしに太平洋を渡るようなものです(なにしろ15年前ですから、まだインターネットなんて想像もしない時代です)

なんでそんなことが成り立つんやろ? と、不思議でしかたがなく、「ひょっとしたら、山田さんて、じつはすごい資産家の息子かなんかで、この商売は趣味でやってるんと違う?」と、夫と話したりしたものです。

でも、うまくいくと素晴らしいなあと思い、これは応援しなくちゃと考えました。で、確か『食めくり』を注文したのが最初で会員になり、以来、本・絵本・木のおもちゃ・地図・地球儀・お茶etc.いろんなもので我が家の生活はずいぶん心豊かなものになりました。

おこがましくも応援するつもりだったものが、いつのまにかいろんな相談にのってもらったり、お世話になりっぱなしでここまできています。

本はどこでも買えますが、ヒントブックスが発信している情報(本に関してはもちろんのこと、物の見方や、考え方、おいしいパン屋さんの話、明石公園に鴨が来た話、いろんな分野にわたってます)は、どこにも売っていません。私はそれを大切にこれからも、ヒントブックスと繋がって行きたいなと思っています。

最後に、大きなお世話を承知で言わせてもらえば、もっと商売気をだしたほうがいいかも。だって、「わざわざ買うほどもないから、図書館で見てみて」なんて、図書館利用を勧める本屋さんてないと思うわ!


ヒントブックスから、ひとこと

某出版社営業の人は当時20代。世界中を旅行していてアフリカにも行ったことがある。ケニアの話で盛り上がり、山田がヒントブックス扱いのケニア紅茶をプレゼントしたらしい。

アップルパイさんの某出版社営業は、いろんな本屋をまわって、本の補充をしたり、店長さんや店員さんといろいろ話したりする仕事です。だから、本屋=店(店のない本屋なんて考えられない)と思うのは当然なんです。

山田も私も書店経験がありません。バイトもしたことがありません。だから自由な発想で試行錯誤することができたのでしょう。

アップルパイさんのパートナーは某大書店にお勤めです。本屋の内情については詳しすぎるほどだから「資産家の息子」発言もでてきたのでしょう。大笑いしました。ヒントブックスはウルトラ貧乏です。「お金は無いが、愛はある」が長い間我が家の合い言葉。そろそろ「お金もあるが愛もある」になってほしいのですが、「お金は無いが、愛もそろそろ飽きてきた」状態に陥りそうな気配がして…。

「店がない」ということは、店番をしなくていい、というメリットがあります。これはとてもよかった。会員さんとコミュニケーションをとる時間を確保できるし、時間を自由に使える。(実際には無限の仕事と雑用ががあって時間が足りないくらい)

そしてアップルパイさんみたいに、応援しようという会員さんと出会うことができ支えられたことは幸運でした。いろいろお世話になりました。ありがとうございます。これからも、一緒にお茶を飲みましょうね。

2003.3.1 / テルコ

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