「全国の保育所、86%で非正規雇用 公立では2人に1人」

共同通信の配信 2012/11/10 11:57:日本経済新聞の記事


非正規雇用の保育士が増え、2011年度には全国の公私立保育所の85.9%で働いていることが全国保育協議会(東京)の調査(註1)で分かった。非正規の保育士を雇用している公立保育所では2人に1人に達しており、私立に比べ多さが顕著。地方自治体が厳しい財政状況から人件費抑制を進めたためとみられる。子育て支援の現場で不安定な働き方が広がっていることに懸念の声も上がりそうだ。

背景には早朝や夜間を含む長時間保育など保護者のニーズが多様化し、短時間パートの保育士を雇って対応せざるを得ない実態もある。

調査は昨年10月から今年2月にかけて実施。全国の認可保育所の約3分の1に当たる8205施設が回答した。

非正規の保育士を雇用している公私立保育所は前回調査の06年度より8.2ポイント増えた。勤務する保育士のうち「非正規雇用が70%以上」と答えた保育所は、全体の9.4%で前回比4.5ポイント増加。公立だけで見ると6.4ポイント増えて12.7%に上った。私立では6.1%(2.9ポイント増)だった。

保育士のうち非正規で働く割合(全員が正規雇用の保育所を除く)は平均45.6%で前回調査の06年度に比べ4.0ポイント増。公私立の別で見ると、公立は53.5%で、私立の38.9%に比べ非正規化が著しい。

非正規化の進行と表裏一体で、保育サービスは多様になっている。調査では、「延長保育」を実施している保育所は9.8ポイント増の70.5%。「病児・病後児保育」は8.3%で4.5ポイント増えた。

協議会は「労働条件の厳しさに比べ、賃金面で恵まれているとはいえない」として、保育士の待遇改善が必要だとしている。〔共同〕


註1 全国の保育所実態調査報告書2011