20分カード学習法 ── 集中する力をつける

後段に、「遊び」と「学習」の連続性を記す。

 1年生は勉強が好きです。「新しい」を覚えることに希望や夢があるからです。ほめられると嬉しいこともあるでしょう。これを活用して、1年生のときから勉強する態度に必須な「集中する心」のきっかけづくりをしておきましょう。

※ 1年生に限り〈20分〉を《10分》にします。以下、赤字と《》は1年生。

  • 1日1枚《2枚》として1週間分のカード(紙片)を用意します。
    • 日曜日も含め、全部で7《14》枚になります。
  • 「曜日」を決めて、「曜日」に全部のカードを子どもに渡します。
  • 以下が達成できたら、それに応じてカードを大人に渡します。
  • 「曜日」の前日までに全部のカードを渡せることが目標です。
  1. 宿題、家庭学習の課題、読書、工作、なんでもよい。
  2. おしゃべり絶対禁止。人と話さず、質問もしない(質問などは後で)
  3. 20分《10分》これを消化したら、見守ってくれている大人にカードを1枚渡す。
  4. カード1枚ごとに休憩してもいいし、おしゃべりしたり、質問ok!
    • ※休憩を上手にとることが集中力をつけるこつです。
    • 1年生は(10分×2)連続し、一度に2枚渡せるように挑戦しよう。
  5. 集中時間中はトイレに行けません。緊張を持続する心構え、準備を身につけます。
  6. 時計で測る10分を目安にしながら、集中できたかどうかは自分で判断しよう。
  7. 毎日1《2》枚ずつするのも良し。それ以上消化すると「休み」が生まれます。
    • 1日に消化できる枚数を、大人と相談して制限しましょう。
    • 好きなことは、制限を超えても集中できますが、できれば平均化して取り組み、いろいろなことに関心やエネルギーを消化するようにしましょう。

 2年生になったら、10分カードを卒業して20分カードだけにします。そして、一日の消化枚数は学年の数です。つまり、2年生は20分×14にします。学年が増えるごとに7枚加算します。4年生修了でカード消化に慣れたら、5年生からはカードを必要とせず自分でコントロールできるようになるでしょう。6年生になると集中する時間は休憩を除いて2時間(週14時間)になります。これはかなり高いハードルです。低学年から始めると、けっこうな集中力がつくことになります。学ぶ楽しさ、目標をもつことの意味が身につきます。
 家庭学習を前提にしていますが、学童保育など日常的なグループでも実践できます。

※この学習法は、私のオリジナルです。


 ここまで記して、気をつけたいことがある。「遊び」と「学習」の連続性だ。

「遊び」と「学習」の連続性

 「遊んでばかりでなく、お勉強もしなさい」に表れているように、学習は遊びより優位になりがちだ。「遊び」と「学習」が連続していなくて段差を感じる。幼児期(就学前)の「遊びの重要性」を謳いながら、対立項のように「学習」を捉えるのは間違っているのではないか。

 幼児期(就学前)の子どもは、遊びに〈集中〉している。これを20分カードに相対させると、1時間遊べば3枚のカードに匹敵する。子どもの「遊び」には「ウォーミングアップ」が存在すると私は主張している。ウォーミングアップに相当する時間を仮に20分(カード1枚分)とし、この1枚を除外すると集中する時間は40分(カード2枚分)になる。このように捉えることで、「遊び」は「学習」と連続する。「学習」の効果はよく言われるように、おもしろいかどうかだ。やる気=集中力は、ふだんから集中して遊んでいるかどうかの課題でもある。

山田利行 2019.6.30記す
2019.7.1「遊びと学習の連続性」を追記
▶“The Renaissance of Childhood” Project 子ども期の、再生(ルネサンス)