民話(昔話・伝説・世間話)を見直す

 昔話は「むかし」のお話しとして今までつきあってきた。現代に続く時間軸を断ち切り、過去の物語として楽しむものだった、私にとって。しかし、ふと気づいた。グリムらは時代の進歩に取り残される危険を悟り、伝承文学を文字に留めようとした。子どもを見る目、子どもを見守る社会が昔話に反映されているのではないかと──。松谷みよ子に啓発されて昔話を含む伝承文学を「民話」とした。

 伝説といい、世間話という断片的なものの中に、実は民衆の持つ切実な感情が語り込められているとするなら、それらを昔話と一つにひっくるめて、「民話」という名称でよんではどうだろう。──松谷みよ子『民話の世界』1974年 講談社 p56

〈民話〉座頭の木
転記にあたり ── 用字や句読点を間違わないようにしました。読みにくいところ、意味がとりにくいところは、そこにこだわらないで読み飛ばしてください。 出典:松谷みよ子『読んであげたいおはなし 松谷みよ子の民話 下』2002年 筑摩書房 ── お話し ── はじまりぃ ...

やまんば

  • 『やまんばのにしき』松谷みよ子 / 瀬川康男 ポプラ社 1967年
  • 『さんまいのおふだ』新潟の昔話
    • 水沢謙一 / 梶山俊夫 福音館書店 こどものとも傑作集 1985年
    • ほかにも、おはなしが多少違って、いろいろあり。
      • 『三まいのおふだ』長谷川摂子 / 木村良雄 岩波書店 2008年
      • 『さんまいのおふだ』松谷みよ子 / 遠藤てるよ 童心社 2008年
      • 『三まいのおふだ』小澤俊夫 / 金井田英津子 くもん出版 2007年
  • うしかたと山んば』坪田譲治 / 村上豊 ほるぷ出版 1986年
    • 牛が運んでいる荷物(塩サバ)をやまんばが寄こせという。全部たいらげて今度は牛を寄こせという。そして次はうしかたを。うしかたは逃げる。やまんばは追う。
    • 馬方とやまんば
      • 小澤俊夫『こんにちは、昔話です』小澤昔ばなし研究所 2009年 p13
      • 牛→馬に変わったほか、細かいところも違うが、全体の流れは同じ。
  • 『まゆとおに』富安陽子 / 降矢なな 福音館書店 2004年
    • 副題:やまんばのむすめ、まゆのおはなし。知らない人にはついていってはいけないよ、というのに、まゆはおにについていきます。でも、おにがびっくりするくらいまゆは力持ち。愉快なやまんばのむすめ。

 「やまんば」は、ばば(婆)つまり女性で、これが男性だと「山んじい」というらしい。「鬼」の女性版を「やまんば」ともいうようだ。
一つ目一本足の山んじい」──松谷みよ子『読んであげたいおはなし 松谷みよ子の民話 下』p224

宮沢賢治「 注文の多い料理店」

  • 青空文庫
  • 平凡社 別冊太陽 2001年『読み語り絵本100』※付録CDに朗読あり
  • 重厚な木版画・絵本 『注文の多い料理店』偕成社 1984年

きつね

  • 『きつねにょうぼう』長谷川摂子 / 片山健 福音館書店 1997年
    • 哀切な物語。びんぼうな男の家に、たびの女がやってきた。女はよく働いて、かかになった。男の子がうまれて3つになったとき、女はうっかりしっぽを3つのぼうやに見られてしまった。きつねと知られてはもうここにはおられねえ。「かかが まもってやるすけ いっぺ まんまくって おおきくなれや」 渾身の絵筆がすばらしい。
  • きつねの花嫁
  • ごんぎつね

おおかみ

  • 『おおかみと七ひきのこやぎ』
    • グリム童話 フェリクス・ホフマン / 瀬田貞二 福音館書店 1967年

「おおきなかぶ」と「だいこんどのむかし」

  • 『おおきなかぶ』ロシアの昔話 トルストイ / 内田莉莎子 / 佐藤忠良 福音館書店 2007年
  • 『だいこんどのむかし』渡辺節子 / 二俣英五郎 ほるぷ出版 1984年
    • たねをうんとまいたのに、芽が出ない。心配しているところにたった一つ芽を出した。それが、だいこん。村じゅうみんなで大切に育てた。おおきくなってねぇ。「おおきなかぶ」のようにみんなでひっぱった。でも、びくともしなかった。しかし、ひょんなことから、だいこんどの、じぶんで村を勝手に出て行った。さて、……。

賢人はだれか?

  • 『ならなしとり』峠兵太 / 井上洋介 佼成出版社 1993年
    • ゆくなっちゃ がさがさ / ゆけっちゃ がさがさ。ささがこうささやいたと。「ゆけっちゃ がさがさ」のとおりに行くのだよ、といわれたのに……。
  • 『三びきのこぶた』
    • イギリスの昔話 瀬田貞二 / 山田三郎 福音館書店 1967年
  • 『三びきのやぎのがらがらどん』
    • 北欧民話 マーシャ・ブラウン / 瀬田貞二 福音館書店 1979年
つつじ
絵本『つつじのむすめ』  民話研究家の松谷みよ子が再話し現代(1974年)にリライトしている。燃える心を描いた絵は丸木俊だ。子ども向けとしては小学1年生で読めるが、おとなも読んで欲しい。 ◆ 物語  むすめと若者は、山を5つ越えて出会った。若者のまつり...

山田利行 2019.8.8記す
▶“The Renaissance of Childhood” Project 子ども期の、再生(ルネサンス)

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