涙は、人のために流すことはない。

誰がために涙は出る。
── 自分のために出る。──

 別れの涙、感激の涙、嬉しすぎてにじむ涙、くやし涙、ころんで泣く子どもの涙、タマネギをみじん切りしながら出る涙(これは違うか)、目にゴミが入って出る涙(これも違うか)、映画をみてせまってくる涙、満員電車で本を読んでいたら思わず涙、なんで泣いているのかわからないあかちゃんの涙、ぽろっぽろっとこぼれ落ちる涙、瞳をうるませる涙。
 ── ぜんぶ、自分が原因して出る涙だ。同情して、わたしのために泣いてくれている、あるいは、励まされているメッセージを含むような場面もあるだろう。なんて、やさしいのだろうと他者の気持ちに救われることもあるだろう。それはそれで良しとしよう。でも、友達を慮って涙を見せているだけではなく、涙が出る理由は、涙を流している本人に優先してある、と私は思う。

2020.12.4

「泣く」を考える
月曜日の朝、保育園の庭先で母の手を握ったまま離れない。目には涙。「どうするの? ママ、行ってもいい?」 うなだれて黙ったままの5歳児。0歳児クラスでは担当の先生がお休みだから、ご機嫌ななめの赤ちゃんが涙で何かを訴えている。泣き顔に隠れた心を読みとる保育士はエライなあ。(2017....

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